「越後杉」利用拡大研究会がスタートの記事を読んでー05/11/02、新潟日報
遺跡発掘の最新成果及び、地球温暖化気象庁発表の100年後の日本2~3度上昇記事と安田喜憲氏の縄文時代の日本列島の植生を参考に、越後の木と建築の特性を考えて見たい。
糸魚川市田海の大角地遺跡から、人間が意識して作った道具、ヒスイ製のハンマーが発掘された。縄文時代約七千年前と推定されている。この事実から越後の植生と建築を考える時、約一万年前頃から考察して良さそうだ。
縄文時代早期の終わりから前期の初め頃(6500年前頃)当時の平均気温は東日本で二度ほど高かったと推定されている。この時代、越後に生きた人たちの生業が見つかったのです。
日本海側では対馬暖流の流入が本格化し、とくに西日本の沿岸地方に湿潤な気候をもたらした。
9000年前頃(縄文時代早期前半)の東北部の植生は冷温帯落葉広葉樹林(ミズナラ、ブナ、カバノキ、ハシバミ、モミ、ツガ)でおおわれていたらしい。6000年前頃(縄文時代前期)中部以東の地域は暖温帯落葉広葉樹林(コナラ、クリを主とする)におおわれる。
3000年前頃(縄文時代晩期)の平均気温は現在よりも一度ほど低く、東日本はブナやミズナラを中心とする冷温帯落葉広葉樹林が再び拡大し、日本海側の多雪地帯にスギが急増する。
100年の植林計画は、気象と植生の変化の歴史を教材にしなければならない。又、欧州そして北米のスギの植生など参考にできないだろうか。
利用拡大は植生と利用を同時進行型で検討しなければならない。
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